ビジネス文書の書き方は社内・社外でどう違う? 基本ルールと押さえておくべき12のポイント
ビジネス文書を書くうえで大前提として押さえておきたいのは、誰に向けて書く文書なのかということです。 文書は人に伝えるためのもの。情報に誤りがないことはもちろんのこと、伝達先の相手の背景や関係をわきまえて、礼に尽くした表現をすることが大切です。 そのためには、ビジネス文書を書く目的を念頭に置いたうえで、読む相手の立場になって作成をするといいでしょう。相手の忙しさや関心度、伝えたい案件に関する知識や理解度を踏まえて長さや構成などを考えると伝わりやすい文書を書くことができます。
2.結論や最重要の内容を最初に明記する
3.シンプルでわかりやすく、簡潔に書く
4.原則として1つの文書には1つの用件
5.センテンス(一文)は短く、段落を分ける
6.箇条書きを活用し、わかりやすく
7.5W3Hを意識して文書を構成する
・What 何を(課題) ・Why 取引を始める前に押さえておくべき基礎知識 なぜ (動機) ・Who 誰に(対象) ・When いつ (時期、時間帯) ・Where どこで (場所) ・How どのように (手段) ・How Many どれくらい(規模) ・How Much いくら(価格)
8.事実と意見を区別する
誤解なく正確に伝えるためには、何が事実(ファクト)であり、それに対しての自分の意見は何かを明確に区別する必要があります。 判断する場面では事実が必要になる一方、改善策を検討したい場面では現場感覚を知るために意見を重視するなど、事実と意見のどちらの情報を求めているのかは相手の立場や状況によって異なります。 何を求められているかを把握したうえで、必要な情報を提示できるよう心がけましょう。
9.数字や具体例を用いて説明する
10.文体や言葉遣いを統一する
11.正しい敬語を使う
12.A4書類1枚に収まるように心がける
ビジネス文書の基本構造
〈時候の挨拶〉 新春の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。 初夏の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。 晩秋の候、時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。 〈感謝の挨拶〉 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 平素は格別のご厚誼にあずかり、厚く御礼申し上げます。 過分なるご厚情を賜り、心よりお礼申し上げます。 ひとかたならぬご厚意に心よりお礼申し上げます。
(頭語)拝啓 (時候の挨拶)残暑の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。 (感謝の挨拶)平素は各段のご高配を賜り、誠にありがとうございます。 (起こし言葉)このたびは、〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇。 (結語)敬具
社内文書の具体的なフォーマット
社内文書の種類
・部署間や該当する社員へ連絡事項を伝達するための文書(例:「通知文」「案内書」「回覧文」など) ・上部へ連絡の伝達や指示を仰ぐための文書(例:「報告書」「提案書」など) ・会社の上層部や人事部からの伝達事項や指示を伝える文書(例:「通達書」「辞令」など) ・記録した内容を伝える文書(例:「議事録」など)
社内文書のフォーマット
1.文書番号
2.文書の発信日付
3.受信対象者名
4.文書の発信者名
5.本文・記書き
6.追伸内容
8.担当者名・連絡先
発信者とは別に担当者がいる場合は、部署名と担当者名(名字)、連絡先を記載します。
社外文書の具体的なフォーマット
社外文書の種類
社外文書のフォーマット
1.文書の発信日付
2.受信対象者名
正式名称で左寄せに記載し、組織名には「御中」を付けて「株式会社〇〇 御中」とし、個人名の場合はできるだけ役職名を付けて「部長 〇〇様」とするのが一般的です。複数の対象者宛てに発信する場合は、「お客様各位」「取引先各位」のように「○○各位」という表現を使います。
3.文書の発信者名
必要なこと、大切なことをもらさず伝えるため、箇条書きで要点を伝えます。記書きの締めとして最後に必ず「以上」を入れて伝達内容の終了を示しましょう。
ビジネス文書は正確な情報伝達を行うことでビジネスを円滑に進めるために活用するものであり、とりわけ社外文書は会社として発する文書であるため企業イメージを左右しかねません。 ビジネスパーソンとして信頼され、関係性の構築や業務効率化につながるビジネス文書を作れるようになるためには、日頃から多くの文書に触れて引き出しを増やしておくことが重要です。 また、土台となるのは相手の立場で読む姿勢です。形式ひとつとっても、機種依存文字が混ざっていないか、フォントや文字サイズは読みやすいか、ワンセンテンスが長すぎないか、連番は正しく通っているかなど、細部まで丁寧に確認しましょう。また、受け取った相手が、返信が必要か等この文書に対してどんなアクションを取ればいいのか迷わせないことも重要です。 今回お伝えした12のポイントも踏まえて、相手に正しく気持ちよく伝わる文書を作っていきましょう。
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